?欠損金の繰り戻し還付

〜 事業で損失が出たとき、前年に納めた税金の還付を受けることができる 〜

(H21.4月号掲載)

Q

前年は事業も好調で税金も納めていたのですが、今年は急激に業績が悪化し大幅な赤字となることが予測されます。税金の面で何か救済方法はないのでしょうか。

受付
A 事業を営んでいる場合、その事業形態が法人、個人いずれの形態でも、青色申告という方法があります。この青色申告の特典として、一定の条件をクリアすれば事業の損失(赤字)をその事業年度以降に何年か繰り越すことができるだけではなく、前事業年度に繰戻して、納めた税金の還付を受けることができます。。
【解説】

個人、法人を問わず確定申告書を青色で提出している申告者については、「青色申告の特典」が付与されています。継続して事業を営んでいる事業者は、青色特典の内に一定の要件を満たしていれば、事業上の赤字を繰越して将来の黒字と相殺して将来の税負担を軽減する方法、もしくは前年の黒字に対して支払った税金の還付を受ける方法、いずれかの方法を選択することができます。  

ただし、法人の場合は平成4年から前年の黒字と相殺し還付を受ける方法は、設立5年以内の中小企業者等を除きこの方法は凍結されていました。平成21年度の税制改正において、平成21年2月1日以後に終了する事業年度から、中小法人等についてこの凍結が解除されることとなりました。以下個人、法人別に、満たされるべき一定の要件、戻される税金の計算方法を述べておきます。

【個人事業者】
 *要件
@ 赤字が出た年の確定申告書(青色)を期限内に提出すること。
A 還付請求書を提出すること。
B 前年に青色申告書を提出していること。
*戻される税金の金額の計算
 
前年分の税額控除前の所得税の額 前年の税率を適用した所得金額から赤字の金額を控除し前年の税率を適用して 計算した税額
【法人の事業者】
   *要件
@ 欠損事業年度の確定申告書(青色)を期限内に提出すること。
A 還付請求書を提出すること。
B 還付される事業年度の前確定申告書(青色)を提出していること。
 *戻される税金の金額の計算
戻す対象となる前年度の法人税額 × (欠損金額/前年の所得金額)

厳しい経済情勢が続くことが想定される現状では、今年発生した税金を繰越して回収することが確実でないことが考えられます。又、資金繰り等を考えても前年に納めた税金が還付されるのは納税者にとってはありがたいことです。残念にも前年は納税したが今年度は赤字となった場合考えてみる価値はあるのではないでしょうか。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

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