?免税事業者(個人)の消費税還付について

(H21.12月号掲載)

Q

免税事業者でも、消費税の還付を受けることができる場合があるそうですが、どういった場合ですか?

受付
A

事業所得、不動産所得を生じるような建物・構築物等を建築する場合、あらかじめ消費税の課税事業者となることによって、建物・構築物等の建築にかかる消費税の還付を受ける事ができます。

基準期間(前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下の事業を営む者は、基本的には免税事業者です。但し、課税仕入高に係る消費税を控除することもできません。仕入れに係る消費税額を控除できるのは課税事業者に限られているため、免税事業者は還付を受けることができません。

しかし、「消費税課税事業者選択届出書」を提出すると、提出した日の属する課税期間の翌課税期間から消費税の課税事業者となり、消費税の還付を受けることができます。

例を挙げて説明しましょう。例えば、土地をもっている個人が、アスファルト舗装をして駐車場を造ります。駐車場からの収入は年間420万円。アスファルト舗装にかかる費用は1,050万円(税込み)とします。普通なら、不動産収入420万円から固定資産税及び減価償却費その他経費を控除したところで不動産所得を計算して所得税を納めるだけで、消費税は関係ありません。しかし、「消費税課税事業者選択届出書」を提出して課税事業者になると、課税売上420万円に含まれる消費税額20万円から課税仕入1,050万円に含まれる消費税額50万円を差引き、30万円の消費税額が還付となります。ここで気をつけなければならないのは、「消費税課税事業者選択届出書」を提出する日です。この届出書の効力は、提出した日の属する課税期間の翌課税期間から生じるので、課税事業者となることを選択しようとする課税期間の初日の前日までに提出しなければなりません。

つまり、平成22年にアスファルト舗装の工事をする場合、平成21年末までに提出する必要があります。但し、新規開業した事業者であれば、平成22年末までの提出で構いません。

また、「消費税課税事業者選択届出書」を提出して消費税の課税事業者となると、2年間は課税事業者を継続することとなります。1年目は30万円の還付ですが、2年目は納税となるケースがほとんどです。この時、「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出して消費税額を計算すると、有利になる場合があります。この場合も、簡易課税制度を適用しようとする課税期間の初日の前日までに届出書を提出しなければなりません。

3年目に免税事業者に戻りたい場合は、「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出することが必要です。いったん「消費税課税事業者選択届出書」を提出しているので、それを取り消すための「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出しないと、免税事業者に戻れないからです。「消費税課税事業者選択不適用届出書」の提出期限につきましても、他の届出書と同様に、不適用とする課税期間の初日の前日までとなります。

駐車場でなくアパートの建設であれば、家賃部分は非課税売上なので、還付を受けられるかどうかは他に課税売上があるかどうかによって違ってきます。また、法人についても同様の取り扱いがございます。様々なケースが考えられますので、事前に検討することが必要です。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

http://www2.kinzei.or.jp/~himeji/