?個人事業者が事業を廃止した場合の事業用資産に係る
消費税の取扱い

(H22.2月号掲載)

Q

私は消費税の課税事業者で毎年消費税を納付しています。事業が不振になったので廃止することにしたのですが、事業で使用、所有している資産に係る消費税の取扱いはどのようになりますか。

受付
A

個人事業者が事業を廃止し、廃業後も当該資産を引き続き所有し続ける場合には、事業用資産を家事のために消費又は使用したものとみなして消費税の課税対象になります。

昨今の厳しい経済情勢の中、小規模零細企業を中心に資金繰りに行き詰まり、廃業する個人事業者が多く見られるようになってきました。

このように、個人事業者が廃業した場合、廃業後の事業用資産については、事業用から家事用に転用するだけのことで課税問題など発生しないと一般的には考えがちです。

しかし、消費税法では「個人事業者が棚卸資産又は棚卸資産以外の資産で事業の用に供していたものを家事のために消費し、又は使用した場合における当該消費又は使用」は、「事業として対価を得て行われた資産の譲渡とみなす」と規定されています。

つまり、個人事業者が廃業したことに伴い、それまで使用していた資産が事業用資産に該当しなくなった場合には、その資産を直接家事のために使用しているか否かに関わらず、原則として、事業を廃止した日に事業者である自分から個人である自分にその資産を時価で譲渡したとみなされ、消費税がかかることになるのです。

今時のことですから、例え零細企業であっても社用車やコピー機、パソコン程度の事業用資産は所有しているのが普通ですし、店舗併用住宅の店舗部分とて例外ではありません。後継者がいる場合や法人成りする場合ならまだしも、完全に店をたたむような場合、翌年以降は消費税の申告納税という手続きから解き放たれますが、最後の最後にミスの無いようにご注意下さい。

また、事業用資産を他人に売却して処分する場合にも、当然に消費税がかかりますので消費税額の算定等についても充分にご留意下さい。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

http://www2.kinzei.or.jp/~himeji/