?譲渡所得のある親族は扶養親族に該当する?

(H23.3月号掲載)

Q

母は、その所有する居宅を2,000万円で譲渡し、それによる譲渡所得は1,800万円になりましたが、居住用財産の特別控除の適用を受けることができましたので、譲渡所得はないことになりました。この場合、生計を一にしている私の扶養控除の適用対象とすることができるのでしょうか?

受付
A

扶養控除の適用対象とすることはできません。                        

控除対象配偶者又は扶養親族については、その年の合計所得金額が38万円以下であることが要件の一つとされます。ここで言う合計所得金額とは、総所得金額、申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額、分離課税の短期・長期譲渡所得の金額(特別控除額控除前の金額)、分離課税の株式等に係る譲渡所得等の金額、分離課税の先物取引に係る雑所得等の金額、山林所得金額及び退職所得金額の合計額を言うことになっていますので、税額の計算をする上で、所得金額が0となれば、一見、合計所得金額がない場合に該当するように見えます。

しかし、合計所得金額の計算上、上記の「分離課税の短期・長期譲渡所得の金額」は各種譲渡所得の特別控除を適用する前の金額(純損失又は雑損失の繰越控除の適用がある場合には、その適用前の金額とされます。)を言うことになっています。したがって、ご質問の居住用財産を譲渡され、居住用財産の特別控除の適用が受けられる場合であっても、その特別控除額を控除する前の金額で扶養親族の所得要件を判定することになります。

あなたのお母さんの場合は、分離課税の長期譲渡所得の金額が1,800万円となり、合計所得金額が38万円超となりますので扶養親族には当たらず、扶養控除の適用はないことになります。

合計所得金額で適用の可否を判定する控除項目は、扶養控除のほか、配偶者控除、寡婦控除などの所得控除があります。住宅ローン控除についても、合計所得金額が3,000万円を超える年分については適用を受けることができませんのでご注意ください。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

http://www2.kinzei.or.jp/~himeji/