?修繕費と資本的支出
 ーこの費用は、全部修繕費で良いの?ー

(H23.5月号掲載)

Q

経費節減の折、新品機械の購入を我慢して、現在使用している機械を整備してもう少し長く使おうと考えています。この整備費用は全部修繕費で処理して良いのでしょうか。

受付
A

機械などの設備は、よく整備をして大切に使うことで、長期に使用が可能となり企業利益に大きく貢献してくれます。その整備が、おおむね3年以内の期間を周期として行われる定期の修理・改良等である場合、もしくは、その一の修理・改良等のために要した費用の額が20万円に満たない少額の修理・改良等である場合は修繕費として全額経費になりますが、その整備に支出した金額のうち、その機械の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額は資本的支出として取得価額に加算され、減価償却の対象となります。
質問の支出は、現在使用している機械の耐久性を増して使用させる目的もあるようですので、そのまま全額を修繕費とするには検討が必要かと思われます。

修繕費は、その有する固定資産の修理・改良等のために支出した金額のうち、その固定資産の通常の維持管理のため、又はき損した固定資産につき、その原状を回復するために要したと認められる部分の金額と規定されています。つまり、今までと同様に使用するために支出する、修理・維持管理・原状回復費用等を言います。
対して資本的支出は、その有する固定資産の修理・改良等のために支出した金額のうち、その固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額と規定されています。さらに、物理的に付加された部分、用途変更のための改造又は改装、部品を品質又は性能の高いものに取り替えた改良費等も例示されています。
基本的には、時の経過による劣化部分・き損部分の交換・修理は原状回復のための修繕費として問題ないのですが、その劣化・き損部分がその固定資産の主要な構成部分(例えば車でいうエンジン)の場合には、その交換・修理によってその固定資産の耐久性が増し、使用期間を延長させると考えられ、資本的支出となる場合も生じます。
質問の整備は、この修理・改良等に該当する部分もあるように思われます。
実際、修繕費と資本的支出の判断に迷うケースは多いと思います。そこで、次の形式基準による修繕費の判定等を利用して修繕費を算定するのも1つの方法かと思います。検討してみてください。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

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