?<消費税 1>
不動産売買に伴う未経過固定資産税は消費税の課税対象?

(H23.9月号掲載)

Q

当社は、当期において土地付建物を購入しましたが、その購入時において、1月1日から譲渡日までの固定資産税・都市計画税については、日割計算により売主が負担し、譲渡日の翌日から12月31日までの分については買主が負担する、という契約を締結しました。このような公租公課の分担金(未経過固定資産税等)は、税金の実費精算であり、消費税の課税対象外であると思うのですが・・・・・。

受付
A

不動産売買の際に、未経過の固定資産税・都市計画税を買主が分担する分担金は、租税ではなく、不動産売買当事者間の利益調整のために行われる金銭の授受であり、不動産の譲渡対価の一部を構成するものとして消費税の課税の対象となります。したがって、当該固定資産税等相当額のうち、土地に係る部分の金額は土地の購入対価に含めて「非課税仕入」となり、建物に係る部分の金額は建物の購入対価に含めて「課税仕入」となります。

固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日現在の土地・建物の所有者に課せられる税金です。そのため年の途中で不動産の売買をした場合には、たとえ1月2日に売主から買主に所有権が移転したとしても、その年の固定資産税等は売主に課されることになります。しかし、固定資産税等は不動産を所有することに伴い負担する税金コストであり、売主が、その年の残りの期間分の固定資産税等(未経過固定資産税等)を買主に負担してもらうために、不動産の売買代金とは別に、未経過固定資産税等相当額を精算することが、不動産取引の慣例として行われています。この未経過固定資産税等相当額の精算は、税金の精算ではなく、あくまでも売買当事者間の利益調整のために行われる売買代金の調整であり、売主が自己負担すべき税金コストの一部を不動産の売買代金に上乗せして請求し精算するもの、と考えられます。

  

よって、未経過固定資産税相当額を含めた金額が、当該不動産の売買代金となり、土地に係る部分については「非課税仕入」、建物に係る部分については「課税仕入」として、 取扱います。

 

また、似たようなケースとして、自動車の売買において自動車税・軽自動車税を精算する場合も、租税ではなく、自動車の譲渡対価の一部を構成するものとして「課税仕入」として取扱います。

  

これとは逆に、自動車取得税は、自動車を購入した者(取得者)が納税義務者となるため、本来の租税であり、課税対象外となります(租税部分を明らかに区分している場合)。

<参考>資産の譲渡等に伴う租税公課の取扱い

   具 体 例 取 扱 い
譲渡を行う者が納付すべきもの 印紙税・未経過固定資産税・自動車税等 課税標準に含まれる
譲渡を受けた者が納付すべきもの 登録免許税・自動車取得税・自動車重量税等 課税標準に含まれない(租税部分を明らかに区分している場合)

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

http://www2.kinzei.or.jp/~himeji/