?消費税の小規模事業者に係る納税義務

(H24.2月号掲載)

Q

小売業の個人事業者です。平成23年の売上高が1000万円以下になりそうなのですが、消費税の納税義務はあるのでしょうか?

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A

ご質問の場合、平成21年の課税売上高が1000万円を超えていれば、平成23年の課税売上高がたとえ1000万円以下であっても消費税を納める義務があります。逆に、平成21年の課税売上高1000万円以下であれば、平成23年の課税売上高が1000万円を超えていても消費税の納税義務はありません。

事業者のうち、その基準期間における課税売上高が1000万円以下である者については、その課税期間中に国内において行った課税資産の譲渡等については、消費税を納める義務が免除されます。 基準期間とは、個人事業者の場合「その年の前々年」です。今回の場合は「平成21年」ということになります。つまり、平成23年の納税義務は平成21年の課税売上高を基準に判定される、というわけです。ただし「消費税課税事業者選択届出書」を平成22年12月31日までに提出している場合は、基準期間における課税売上高の判定に関係なく納税義務は免除されませんから注意が必要です。「消費税課税事業者選択届出書」を提出している場合、その規定の適用を受けることをやめようとするときは、「課税事業者選択不適用届出書」を提出しなければなりません。

個人事業者の基準期間における課税売上高の判定についての注意点として、基準期間の中途で新たに事業を開始した場合、事業を廃止した場合等、事業を行った期間が1年に満たない場合は基準期間中の課税売上高について1年換算する必要はありません。

また、個人事業者のいわゆる「法人成り」によって新たに設立された法人であっても、その個人事業の基準期間における課税売上高は、その法人の基準期間における課税売上高とはなりません。

さらに、相続があった場合、相続により被相続人の事業を承継した相続人については、相続人の基準期間における課税売上高のみで納税義務の判定を行うことは課税の公平を図るうえで不合理であることから、その被相続人から引き継いだ事業に係る課税売上高も考慮に入れて、納税義務の判定を行います。

また、改正点としまして、平成23年6月に消費税法の一部が改正され、基準期間における課税売上高が1000万円以下であっても、特定期間の課税売上高が1000万円を超えた場合(課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額により判定することもできます)には、納税義務は免除されないこととなりました。特定期間とは、個人事業者の場合、その年の前年1月1日から6月30日までの期間をいいます。この改正は、平成25年分(法人の場合は平成25年1月1日以後に開始する課税期間)から適用されますのでご注意ください。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

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