?住民税の非課税について

(H24.6月号掲載)

Q

X社の役員Aさんとその配偶者のBさんには、小学生の子供が2名います。平成22年の年末調整までは、Aさんは子供2名を扶養親族としていました。平成23年より年少扶養に対する扶養控除(38万円)が廃止になりましたが、Aさんは平成23年に子供2名を扶養親族として申告しても、税金計算上、何のメリットもないのでしょうか。
 ちなみに、Aさんの年間収入は、給与収入 600万円、Bさんの年間収入は、給与収入 126万円です。

受付
A

年少扶養親族(扶養親族のうち、年齢16歳未満の者をいいます)に対する扶養控除(38万円)の廃止にともない、子供2名をAさんの扶養親族として申告しても、税金計算上のメリットはありません。
 しかし、Bさんの扶養親族として申告すれば、所得税はAさんと同様に税金計算上のメリットはありませんが、住民税の計算では非課税範囲に該当することになり、Bさんの住民税の金額は少なくなることになります。ただし、住民税のみならず、総合的に勘案して、判断する必要があります。

解説

例えば姫路市の場合、住民税の非課税範囲は以下の通りです。

均等割が非課税となる人

前年中の合計所得金額が次の算式で求めた額以下の人は、均等割が非課税です。

年度 本人のみ 控除対象配偶者又は扶養親族がある場合
平成24年度 35万円 35万円×(控除対象配偶者+扶養親族数+本人)+21万円

所得割が非課税となる人

前年中の総所得金額等の合計額が次の算式で求めた額以下の人は、所得割が非課税です。

年度 本人のみ 控除対象配偶者又は扶養親族がある場合
平成24年度 35万円 35万円×(控除対象配偶者+扶養親族数+本人)+32万円

それでは、実際にBさんにあてはめて計算してみます。

★ Bさんの住民税(子供2名を扶養親族として申告した場合)   

住民税は0円

1,260,000円(年間給与収入)−650,000円(給与所得控除)=610,000円
   610,000円(合計所得金額) < 1,260,000円
   610,000円(総所得金額)  < 1,370,000円
     →非課税対象者となる
  Bさんの場合における住民税の非課税範囲
     均等割 350,000円×(2+1)+210,000円=1,260,000円
     所得割 350,000円×(2+1)+320,000円=1,370,000円

★ Bさんの住民税(子供2名を扶養親族として申告しなかった場合)   

住民税は30,300円

均等割 4,800円
所得割 1,260,000円(年間給与収入)−650,000円(給与所得控除)=610,000円
      610,000円−330,000円(基礎控除)=280,000円(千円未満切捨)
      280,000円×10%(税率)−2,500円(調整控除)=25,500円
  合計  4,800円+25,500円=30,300円

住民税の計算では、扶養親族をBさんで申告した場合とそうでない場合の税額差は30,300円になります。
 年少扶養に対する扶養控除の廃止にはなりましたが、このようなケースに該当する場合もありますので、扶養親族の申告をする場合には、慎重に判断するように心がけましょう。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

http://www2.kinzei.or.jp/~himeji/