?贈与税の課税・非課税

(H24.9月号掲載)

Q

相続税の負担が増えると聞きました。相続が発生する前に贈与を行いたいのですが、税金がかからない範囲の贈与はどのようなものがありますか?

受付
A

通常の贈与なら年間110万円までなら非課税です。20年以上婚姻関係にある配偶者に対して居住用不動産もしくはそれを取得するための金銭の贈与は特別に2,000万円の控除があります。また、子・孫に対する住宅取得資金の贈与についても非課税の部分があります。

解説

相続税については、平成23年税制改正で実施される予定でしたが、国会の混乱の中、改正は見送られました。現時点では、平成27年1月より改正される予定です。内容は、基礎控除の縮小及び税率アップ等ですが、生命保険金の非課税枠の縮小も見逃せません。一方、贈与税は、税率の緩和が予定されています。とは言っても、元々高い税率の贈与税で、贈与金額が高額な部分ですので、あまり関係ない人が多いかもしれません。ただ、以前からある贈与税の非課税枠は、親が元気な内に、時期を選んで賢く活用することがお薦めです。

(1)通常の金銭の贈与

贈与者が誰か、受贈者が誰かを問わず、年間110万円までは無税です。受贈者1人が複数の人間から贈与を受けた場合でも、合計で計算します。贈与を受けた金額から110万円差し引いた金額に税率をかけます。たとえば、200万円の贈与を受けた場合、
(200万円−110万円)×10%=9万円の贈与税を納める必要があります。

(2)夫婦の間で居住用不動産を贈与したときの配偶者控除

婚姻期間が20年以上の夫婦間の贈与の場合、居住用不動産もしくはそれを取得する金銭を贈与する場合は、配偶者控除として2,000万円の特別控除があります。居住用不動産とは、贈与を受けた配偶者が居住するための国内の家屋又はその家屋の敷地です。敷地が借地権の場合、その底地を取得するための金銭の贈与についても、この特例の適用があります。通常の贈与と合わせて、2,110万円まで非課税となります。
但し、同じ配偶者からの贈与については、この特例は一生に一度しか適用を受けることができません。

(3)直系尊属から住宅を取得するための資金の贈与を受けた場合

直系尊属(父母、祖父母)から住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置が限度額を拡充した上で、平成26年12月31日まで延長されました。この際の適用要件の主なものは以下の通りです。

他にも細かい要件がありますが、例えば平成24年に取得する住宅が省エネルギー性・耐震性を備えた住宅であれば1,500万円まで非課税です。これが平成25年なら1,200万円、平成26年なら1,000万円と非課税枠は縮小されます。省エネルギー性・耐震性を備えていない場合は、非課税枠はそれぞれ500万円少なくなります。
(2) (3)については、ここに記載できなかった要件があり、また、いずれも申告を必要としていますので、適用する際には注意が必要です。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

http://www2.kinzei.or.jp/~himeji/