?知らなきゃ損する税のお話 
社員の給与を上げると、税金が優遇されるの?

(H25.11月号掲載)

Q

社員の給与を上げると、税金が優遇されるの?

受付
A

はい。一定の要件を満たせば、税額控除を受けることができます。平成 25年度税制
改正では、個人の所得水準を底上げする目的で、従業員への給与を上げたことによる税額
控除の制度(所得拡大促進税制)が創設されました。

解説

この所得拡大促進税制とは、青色申告書を提出している法人や個人事業主について、一 定の要件をすべて満たした場合には、給与増加額の 10%について法人税額(個人事業主の 場合は所得税額)から控除することができる制度です。ただし控除できる金額には上限が あり、法人税額(個人事業主の場合は所得税額)の 10%(中小企業者等であれば 20%) が限度です。

この場合における一定の要件とは、次の通りです。

注意点として、給与等支給額は国内に勤務する従業員に対するものであるため、海外の 支店に勤務する従業員に対する給与は含まれません。また、役員に対する給与の他、役員 の配偶者などの特殊支配関係者に対する給与も含まれないことに注意しましょう。

この制度の適用期間は、法人であれば平成 25年 4月 1日から平成 28年 3月 31日まで の間に開始する各事業年度、個人事業主であれば平成 26年分から平成 28年分までの各年 分となります。

所得拡大促進税制の適用を受けるためには、確定申告書に一定の書類を添付する必要が あるものの、雇用促進税制(平成 23年度税制改正で創設された雇用者数の増加に伴う税 額の特別控除)のようなハローワークへ書類を提出するなどの事前手続きや“事業主都合 による離職者がいないこと”などの要件はありません。ただし、この制度とともに雇用促 進税制の適用も受けられる状況にある場合には、どちらか一方しか適用を受けることはで きません。両方適用が可能な場合には、有利な方を選択適用しましょう。

なお、どちらが有利かの選択をするにも雇用促進税制を適用するには、まず雇用促進計 画を適用年度開始後 2か月以内にハローワークへ提出しなければなりません。この雇用促 進計画は、年度ごとに提出する必要があります。前年度に提出したからといって、安心で きません。

雇用促進税制も平成 25年度税制改正により改正され、増加 1人当たりの税額控除額が 20万円から 40万円へと倍増されています。また、所得拡大促進税制に関しても、平成 25 年 10月 1日にその要件緩和方針がまとまりました。新しい制度は平成 26年 4月 1日から 適用されます。改正後の詳細については、現在検討が進められています。上手に制度を活 用しましょう。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

http://www2.kinzei.or.jp/~himeji/