? 契約形態によって変わる生命保険金の税制

(H29.7月号掲載)

Q

 死亡保障の生命保険に加入しているのですが、契約形態によって受取人の納税する税金の額に違いがあると聞きました。どのように違うのでしょうか?

受付
A

死亡保険金を受け取った場合には保険契約者(保険料の負担者)と被保険者と受取人の違いにより、相続税、贈与税、所得税のいずれかの課税対象となります。

【解説】 

 死亡保険金を受け取った場合は、所得税、相続税、贈与税のうちいずれかの課税対象とされますが、誰が保険料を負担し、誰が保険金を受け取ったか、また、被保険者は誰であったかによって、次の表のようになります。

死亡保険金の課税関係の表
被保険者 保険料の負担者(契約者) 保険金受取人 税金の種類
A B B 所得税
A A B 相続税
A B C 贈与税
1.所得税の課税対象となる場合
 契約者と保険金受取人が同一人の保険契約で死亡保険金を受け取った場合、その保険金は所得税の課税対象となります。
  • 死亡保険金を一時金で受け取った場合
  •  死亡保険金を一時金で受け取った場合、その保険金は一時所得になります。一時所得の金額は、その死亡保険金以外に他の一時所得がないとすれば、受け取った保険金から正味払込保険料を差し引き、50万円の特別控除額を控除した金額となります。なお、課税の対象となるのは、この金額を更に2分の1にした金額です。
  • 死亡保険金を年金で受け取った場合
  •  死亡保険金を年金で受け取った場合、その保険金は公的年金等以外の雑所得になります。雑所得の金額は、その年中に受け取った年金の額から、その金額に対応する正味払込保険料を差し引いた金額となります。
2.相続税の課税対象となる場合
 契約者と被保険者が同一人の保険契約で死亡保険金を受け取った場合、その保険金は相続税の課税対象となります。ただし、保険金受取人が相続人(民法で定められた法定相続人のうち、相続を放棄した人や相続権を失った人を除いた人)の場合は、各相続人が受け取った保険金の合計額のうち、<500万円×法定相続人の数>までの金額が非課税となります。受取人が相続人以外の人の場合は、非課税の取り扱いを受けることはできません。
  なお、相続税の課税対象となる場合はさらに保険金の受取人が配偶者であるか、一親等の血族であるかの違い等によっても税額の計算に影響がある場合があります。

3.贈与税の課税対象となる場合
 契約者、被保険者及び保険金受取人の全てが異なる保険契約で死亡保険金を受け取った場合、保険料負担者(契約者)から保険金の贈与があったものとされ、贈与税の課税対象となります。またその対象となる金額は、年間の贈与額から基礎控除額(110万円)を控除した金額となります。

 

 契約形態によっては死亡保険金の受け取りの際に思わぬ税金の納付義務が生じる可能性があるため、契約内容については十分な注意が必要です。

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください(近畿税理士会 姫路支部)

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